人類は約1万年前から農業を始め、その中には植物の栽培と野菜の栽培が含まれています。最初に栽培された野菜の中には、エンドウ豆やレンズ豆などがありました。
ビーツのルーツは古く、古代ギリシャ時代には葉が食用として、また薬用として利用されていました。同時期には、ニンニク、タマネギ、キャベツなども栽培され、食生活の一部となっていました。日本では新しい野菜として扱われているビーツですが、その歴史をたどると、ニンニク、タマネギ、キャベツといった日常野菜と同じくらい古くから存在していたことがわかります。
興味深いことに、古代ギリシャ時代にビーツを利用する際、根も使われていましたが、主に葉が重要視されていました。現在、ビーツといえば根を使うのが一般的ですが、歴史を辿ると葉を使う方が先行していたのです。
ビーツの葉は「フダンソウ」と呼ばれ、ヨーロッパまたは西アジアから東アジアへ持ち込まれたと考えられています。中国では、唐代(6世紀)までにビーツが伝わったことを示す文献もあります。このことから、ビーツは古くから世界各地で栽培され、食文化の一部として根付いていたことがうかがえます。
今日、ビーツは健康食品としても注目を集めていますが、その利用の歴史は古代にまで遡ることができるのです。
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