ビーツを買うと、根の部分だけを使って、葉を捨ててしまう方は多いのではないでしょうか。実はビーツの葉は「ビートグリーン(beet greens)」と呼ばれ、海外では根と同じように食材として流通・調理されています。
この記事では、米国農務省(USDA)の食品成分データベース「FoodData Central」に登録されているデータをもとに、ビーツの葉の栄養成分を紹介し、あわせて世界の伝統的な食べ方を見ていきます。
ビーツの葉に含まれる栄養素(USDA データより)
USDA FoodData Central の「Beet greens, raw(ビーツの葉・生)」には、100 g あたり次の値が登録されています(出典: USDA FoodData Central, FDC ID 2747653)。
- 鉄: 3.16 mg
- マグネシウム: 74.4 mg
- カリウム: 369 mg
- ビタミン C: 8.58 mg
- ナトリウム: 280 mg
葉物野菜としては鉄やマグネシウムの値が目を引きます。また、野菜としてはナトリウムが比較的多めに登録されている点も特徴的です(ビーツはもともと海岸植物を起源とする作物として知られています)。
加熱調理した場合のデータもあります。「Beet greens, cooked(ビーツの葉・調理済み)」は 100 g あたりエネルギー 48 kcal、たんぱく質 2.3 g、炭水化物 4.51 g と登録されており、低カロリーな葉物野菜であることがわかります(出典: USDA FoodData Central, FDC ID 2709571)。
なお、根の部分(Beets, raw)には 100 g あたり食品由来の葉酸 109 µg が登録されています(出典: USDA FoodData Central, FDC ID 169145)。根と葉で含まれる栄養素の顔ぶれが異なるのも、ビーツをまるごと使う楽しみのひとつです。
※ 上記はいずれも USDA のデータベース登録値であり、産地・品種・時期によって実際の含有量は変動します。
世界ではどう食べられている?
ビーツの葉を日常的に食べる文化は、地中海沿岸から中東にかけて広く根付いています。
ギリシャ: ホルタ(Χόρτα)
ギリシャには、青菜をやわらかく煮てオリーブオイルとレモンで和える「ホルタ」という伝統的な野菜料理があります。使う青菜としてスイスチャードやケールとともにビーツの葉も挙げられており、ニンニクとオリーブオイルで軽く炒めてから水を加えて 10 分ほど煮込み、仕上げにレモン汁をかけるのが基本の作り方です(出典: The Mediterranean Dish)。

トルコ: ピリンチリ・パンジャル・ヤプラウ(Pirinçli Pancar Yaprağı)
トルコには、ビーツの葉を米とオリーブオイルで炊き合わせる家庭料理があります。玉ねぎとニンニクをオリーブオイルで炒め、刻んだビーツの葉と米を加えて弱火で 20〜25 分煮込む素朴な一皿で、温製でも冷製でも食べられ、ニンニク入りヨーグルトを添えるのが伝統的とされています(出典: Almost Turkish Recipes)。

まとめ: 葉つきビーツはまるごと使う
- ビーツの葉には鉄・マグネシウム・カリウムなどが含まれることが USDA のデータベースに登録されています。
- 地中海や中東の食文化では、ビーツの葉は炒め煮や米との炊き合わせなど、日常の食材として使われています。
- 葉つきのビーツが手に入ったら、根はいつもの料理に、葉はホルタ風の煮浸しなどに使うと無駄がありません。
参考文献
- USDA FoodData Central: Beet greens, raw(FDC ID 2747653)
- USDA FoodData Central: Beet greens, cooked(FDC ID 2709571)
- USDA FoodData Central: Beets, raw(FDC ID 169145)
- The Mediterranean Dish: Horta (Greek Braised Greens)
- Almost Turkish Recipes: Beet Greens with Rice and Olive Oil
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、医療アドバイスではありません。健康状態に不安がある場合は医師にご相談ください。
※本記事の画像は AI により生成されたイメージです。
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